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バイクの燃費を向上させる走り方を考える

燃費を左右するのは走り方

バイクの燃費は、排気量やカタログ値だけでは測れないところがあります。普段の走り方ひとつで、数字に表れる燃費は意外と変わるものです。

とくに大きく影響するのが、加速と減速の仕方です。スロットルを一気に開けるクセがあると、それだけ余分に燃料が使われてしまいます。加速はできるだけじわっと、ブレーキも急がず、エンジンブレーキを活かすように減速すると、流れるような走りになって消費も抑えられます。

信号待ちなどでアイドリングが長くなる場面も、こまめに意識しておくと変わってきます。少しのあいだでもエンジンを止めておける場面なら、そのほうが無駄がありません。

回転数に合ったギア選びも、効率よく走るには大切な感覚です。引っぱりすぎても、早すぎてもエンジンに負担がかかるため、その車種のリズムに合わせるような運転ができると燃費にやさしくなります。

不要な負荷を減らす工夫

積んでいる荷物の量も、実は燃費に影響する要素のひとつです。ちょっとしたツーリングでも、使わない工具や装備を積んだまま走ってしまうことがあります。それが何度も重なると、知らないうちに重さとして効いてくる感覚があります。

リアボックスや大きめのスクリーンなども、装備によっては走行風の影響を受けやすくなります。もちろん便利さとのバランスは大事ですが、「今日は使わないかも」と思ったときに外してみるのもひとつの方法かもしれません。

交通量の多い道を避ける、混雑する時間帯をずらす、といった走り方の工夫も役立ちます。気持ちにゆとりを持って走れると、自然と操作にも余裕が生まれて、結果的に燃料を多く使わずに済むこともあります。

メンテナンスが燃費を支えている

走り方を気をつけていても、バイクの状態が良くないと効率は上がりません。とくに空気圧は落ちやすく、確認を忘れがちです。月に一度、目安となる数字だけでも見ておきましょう。

チェーンの清掃や注油も、つい後回しにしがちですが、これをやるだけでバイクの走りはかなり軽くなります。フリクションが減ることで、燃費の数字も少しずつ変わってくる印象です。

吸気系や点火系の部品も定期的に見直しておくと、燃焼効率が安定します。エアフィルターが詰まっていたり、スパークプラグが劣化していたりすると、知らないあいだに燃料が余分に使われてしまうこともあるでしょう。

エンジンオイルも同じで、劣化が進んでいたり粘度が合っていなかったりすると、内部の摩擦が増えてエネルギー効率が落ちてしまいます。走行距離や期間の目安をもとに、ちょっと早めに交換するくらいの気持ちでいたほうが、状態は良く保てるかもしれません。