ホーム » コラム » 警察に停止を求められたら素直に応じること

警察に停止を求められたら素直に応じること

交通違反が原因でパトカーから停止命令を受けた際、逃走を試みるかたもいるかもしれません。しかし、警察からの逃走は違反行為をさらに悪化させるだけでなく、将来的な厳しい法的措置につながる可能性があります。本コラムでは、警察に停止を求められた場合の対応と、逃走を試みるリスクについて掘り下げます。

警察の追跡は逃れられない

多くの運転手が誤解しているのが、「高速道路から一般道に逃げれば警察は追跡をやめる」という都市伝説です。現実は全く異なります。高速道路交通警察隊や交通機動隊など、異なる部署が管轄しているとはいえ、必要に応じて相互に連携し、追跡を続けることが可能。また、「県外に逃げれば安全」という噂も根拠がありません。警察法第61条によると、公安の維持に必要があれば、警察は管轄区域外での活動も認められています。つまり、県境を超えたとしても警察に追跡されるリスクは消えません。

後日検挙されるケースも多い

その瞬間は逃走が成功したとしても、それは一時的なものです。車両のナンバープレートや監視カメラ、さらには目撃情報などから、警察は犯人を特定し、検挙に至るケースがほとんど。
事実、多くの逃走事件が、後の捜査で逮捕に結びついています。

また、現代の日本ではドライブレコーダーを搭載した車も多く、ドライブレコーダーの映像から逮捕につながるケースもあります。

無理な逃走により、さらに罪を重くしてしまう

無理な逃走は、交通事故を引き起こす大きなリスクを伴います。例えば、2023年3月に島根県出雲市で発生した事故では、無灯火の軽自動車がパトカーの停止命令を無視し逃走した結果、民家のガラス戸を壊す事故を起こし、その場で逮捕されました。このような行為は他の無関係な市民にも危害を及ぼすため、極めて非道徳的であり、さらに厳しい処罰を受ける原因となります。

交通違反が小さなものであればあるほど、停止命令に素直に従うことが賢明です。対話によって問題が解決する場合もありますし、場合によっては罰金で済むことも。一方で、逃走を試みた結果、状況が悪化し、罪が重くなることが多々あります。法律を遵守し、警察の指示に協力することで、重い法的責任を回避できる可能性が高まります。

逃走せずに素直に停止命令に応じましょう

警察からの逃走は、短期的には成功しているように見えるかもしれませんが、長期的には自身にとって何の利益ももたらしません。逃走に成功したとしても、その行動が原因で別の重大な罪を犯すことになる可能性も。
さらに、逃走が公然と知られることで社会的な信用を失うことにもなります。
以上のことから、交通違反で警察から停止を求められた場合は素直にしたがうことが重要です。逃走を試みると、罪の重さが増し、最終的にはより多くの問題につながるかもしれません。