防犯の基本は「まず鍵をかけること」
バイクの盗難被害は、都市部だけでなく郊外でも報告されており、誰にとっても他人事ではありません。特に狙われやすいのは、人気車種や目立つカラーリングの車体です。防ぐにはまず基本が大切です。短時間の駐車でもハンドルロックをかける、キーを抜くといった最低限の対策が必要です。さらにU字ロックやチェーンロックなどの補助錠を組み合わせて使うことで、より防犯性が高まります。ロックはできるだけ地面に接するよう設置し、切断しにくい位置で固定するのがポイントです。
駐車場所の選び方も重要です。できるだけ目立つ場所で、周囲の目が届くような場所に停めることで、犯行のリスクを上げることができます。また、バイクカバーをかけておくと車種や装備が分かりにくくなるため、狙われにくくなります。こうした日常の小さな行動が、大切なバイクを守る第一歩です。
盗難対策で意識したい注意点
鍵をかけていても盗難被害はゼロになりません。プロの窃盗犯は電動工具や油圧カッターなどを使い、わずか数十秒で施錠を破壊してしまうことがあります。そうした手口への対抗策として有効なのが「地球ロック」です。動かせない構造物にバイクごと固定することで、物理的に移動を防げます。街中に設置されている車止めポールや金属製フェンスなどが有効です。
また、夜間は特に被害が起きやすいため、明るい場所や防犯カメラが設置されている駐車場を選ぶようにしましょう。近年では、賃貸住宅向けに「防犯強化型バイク置き場」を導入する例もあり、防犯意識の高まりが見られます。さらに、バイクに乗らない期間が長い場合は、屋内保管や簡易ガレージの設置も検討すると安心です。目立たず、管理が行き届いた環境に置くことで、被害のリスクを大幅に減らせます。
防犯グッズで抑止力を高める
最近では、盗難抑止に役立つ便利な防犯グッズが多数販売されています。例えば、振動や傾きに反応して大音量を鳴らすアラーム付きロックは、犯行を断念させる効果が期待できます。なかには120デシベル級のアラームを備えたモデルもあり、音の大きさによって周囲に異常を知らせられます。
また、AppleのAirTagや他社製のGPSトラッカーを使えば、万が一の際にも位置情報の確認が可能です。目立たない場所に設置しておけば、盗まれても追跡できる可能性があります。さらに、耐候性に優れたバイクカバーを使用して車体を覆うことで、外観から車種を特定されにくくなります。
このほか、簡易ガレージやロック専用ボックスなども選択肢として有効です。こうしたアイテムを複数組み合わせて、盗難リスクを下げていきましょう。防犯登録や盗難保険への加入も、金銭的・心理的な備えとして重要です。大切なのは、「ここまでやっているなら盗むのは面倒だ」と思わせる状況をつくることです。